心理、精神

〈予知夢〉〈夢の知らせ〉を見た! その時どうする⁉︎

 

みなさん、こんにちは。

 

皆さんは、普段はよく夢を見る方でしょうか?

 

夢をよく見る人と、あまりいない人など、さまざまだと思います。

でも誰であっても、夢は見ているでしょう。

 

今回は「夢」について、いろいろと面白いお話がありますので、それを取り上げてみます。

 

まずは、「予知夢」から。

 



Contents 目次

1、「予知夢」の特徴  

夢が将来の方向性を示したり、危険性を暗示したりなどはしばしばあるようです。

でも、「予知夢」と呼ばれるものは、かなり少なくなってきます。

 

1、予知夢の事例

 

ここではまず、「予知夢」の典型的な事例が、『ユング心理学入門』(河合隼雄著)にのっていますので、それをみてみましょう。

 

S夫人は、息子のFが見知らぬひとと、どこかの崖にいるのを見た。

Fは急に崖から滑り落ちた。

彼女は見知らぬひとに向かって、「どなたですか」と尋ねる。

そのひとは、「ヘンリー・アーヴィンです」と答えた。

そこで、「アーヴィンって、俳優のアーヴィンですか」というと、

「いや、俳優ではありませんが、似たような職業です」という。

この夢から覚めて、彼女は大変、息子のFのことを心配するが、Fの兄は彼女の心配を笑い、大丈夫だと慰める。

8日後に、Fはある崖の上で殺され、S夫人はその場所を訪れる。

そこで、Fが殺されたときに居合わせたひとに出会い、それが夢に出てきた見知らぬ人であると思った。

それで名前を尋ねると、ヘンリー・デベレルというが、コンサートで歌を歌ったりしていて、そのときは、ヘンリー・アーヴィンと名乗っていたと告げる。

 

この夢は、息子が崖から落ちて死ぬことを予知した夢です。

それだけではなく、その場に居合わせた見知らぬ人の名前までもはっきりと出てきたものです。

 


ユング心理学入門: 〈心理療法〉コレクション I (岩波現代文庫)

 

2、予知夢の特徴 

 

この夢のように、「予知夢」はかなり細部にわたるまで、夢に見たこととそのあとで起きた現実が一致する場合を言います。

 

ここで注意を要するのは、「予知夢」ではないものまで、「予知夢」だと思ってしまう場合があることです。

それはどういう時でしょうか。

 

たとえば、次のような場合です。

関西に住むある人は、その幼少時に、親に連れられて鹿児島に行ったことがあった。

ところが本人は、そのことを完全に忘れてしまっている。

後年、大人になってから鹿児島に旅行に行く計画を立てたとき、出発の前日に鹿児島の駅前の景色を見た。

そして実際に行ってみると、それは夢で見た駅前の景色であった。

 

 

本人がまったく忘れてしまっていることが夢に出てくることはよくあるものです。

こうした場合、本人は予知夢ではないものをそうだと思い込むことが多いのです。

 

これは気をつけなければいけません。

 

3、他の夢との違い

 

また「予知夢」は、後に述べます「展望的な夢」と違う点があります。

「展望的な夢」の場合は、細部にわたってというよりは、むしろ一つのだいたいのプランを提出します。

その点で、大きな違いがあります。

 

さらに「警告夢」の場合は、その夢の意味を捉えることによって、自分の態度や物事の方向性を変更することができます。

 

「予知夢」の場合も、努力によって変更も可能かもしれません。

しかし、かなり将来が細部にわたっての描写があるところに違いがあります。

 

そして、それが予知夢であったことは、現実にその出来事が起きてしまったあとで判明することも多いようです。

 

悪い内容の夢を見た場合、それを変更することができれば良いのですが、難しい時も多いようです。

 

それが、“予知”夢の、怖いところなのです。

 

 

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2、夢の知らせ

1、たくさんある「夢のお知らせ」

 

「夢の知らせ」は、結構多くの体験話があるようです。

 

「夢のお告げ」という場合もあります。

夢を見た人の直接の知り合いからの知らせもあれば、神仏といった高い存在からのお告げの場合もあります。

そうした知らせやお告げによって、未解決の問題が解決されたり、物事の大きなヒントが得られたりするのです。

 

2、「夢のお知らせ」の実話

 

「夢の知らせ」のお話では、民族学者今野圓輔(こんのえんすけ)が収集したものがあります。

 

ここでは、それを見てみましょう。

 

ある日、東京都江東区南砂町で海苔採集業を営む若い男が警視庁に訪れた。

男は「母が死んでいるらしい。探してください」と助けを求めてきたのだ。

実はこの1月末から、男の老母が行方不明になっていたという。

その老母が夢枕に立って「私は今、“新田(しんでん)”というところにいる」と告げたという。

老母は、髪をまっすぐに立てた姿だった。

男から、その話を聞いた警視庁の鑑識課員は、最初はそんな夢の話は眉唾ものだと思い、半信半疑であったといいます。

しかし、鑑識課員は、仕事であるから仕方なしに調べてみることしたのです。

 

しかし仕事だから念のため、身元不明者の変死体帳簿を繰ってみるたのである。

すると、カードが残り少なくなったあたりで、ちょうど男が言ったような、「髪をまっすぐに立てた」年配の女性の水死体の写真に行き当たった。

その死体の発見場所は、「江戸川区“新田”二ノ四五六一先海上」とある。

鑑識課員はギョッとして、男にその写真を見せると、それはまさしく男の老母であった。

彼女は夢で息子に、自分が死んでいることとその死亡した場所を知らせていたのである。

なお、老母の髪がまっすぐに立っていた、という理由も後日判明した。

それは、海面に浮いていた死体を引き上げた水上署員が、綺麗に櫛あげてやっていたとのことである。

 

 

3、それは、死者からのメッセージか 

 

これは、昭和32年に朝日新聞に掲載された実話です。

 

この話のように、遺体が見つかったり、犯人逮捕のヒントになるお知らせを、遺族が見たというケースは結構あるようです。

 

現代でも、「夢の知らせ」または「夢のお告げ」の体験談はたくさんあります。

こうした事件や事故ではなくても、もっと身近な日常生活に関わる内容であったりもするのです。

 

上の例は、明らかに幽霊(男の母)からのお知らせでした。

このような「夢のお知らせ」は、幽霊や神仏からのお告げという、“他者”からメッセージと考えられます。

 

 

あるいは、別の体験談では、自分の無意識からのメッセージとも捉えられるかもしれません。

 

どちらと見るかは、ケースバイケースでしょう。

そのどちらの場合もあると思います。

 

皆さんも思い当たる夢はありませんか?

 

 

3、夢の機能とは 

ここまで、前世の夢と予知夢を見てきました。

 

では、人はなぜ、夢をみるのでしょうか?

夢にはいろいろな機能があります。

 

ここでは、それを次のように6種類に分けてみました。

 

  1. 単純な補償 
  2. 展望的な夢 
  3. 警告夢 
  4. 予知夢 
  5. 前世の夢 
  6. 夢の知らせ

では、順番にみていきましょう。

 

1、単純な補償 

 

これは、意識の態度を補償するものです。

つまり、意識がある方向に偏った場合に、埋め合わせをすることです。

 

たとえば、次のような夢を見た場合です。

自分の知能を過小評価しているときに、「知能検査を受けて高い知能指数が出て驚いている」夢を見た場合などです。

 

普段の生活で、人物や物事に対してあまりにも一面的な見方になってしまっている場合があります。

その場合に、その一面的な考えを補償するために、そうした夢が現れたとみることができます。

 

 

2、展望的な夢 

 

これは、遠い将来への一つのプランをあげているような意味を持っているものです。

ビジョン(vision)「未来へ展望。将来の構想」とも言える夢です。

 

硬直化した一面的な意識態度によって、目の前の問題がまったく解決の見通しがつかない場合があります。

そうしたときに「展望的な夢」が、一つの解決策を与えたりするのです。

 

たとえば、次のような夢です。

自分の研究にまったくの行きづまりを感じている学者が、自分のまったく得意でないドイツ語をベラベラと喋って、ドイツ人と会話をしている夢を見た。

これが、今まで考えても見なかったドイツへの留学を決意させた。

こうした夢を見た場合に、「夢のお告げ」といってしまうかどうかは、その人次第です。

 

スピリチュアルにはまっている人は、何かと「夢のお告げ」にしたい傾向があります。

 

 

でも、これは心理学的にも普通にある心の機能なのです。

 

実際に、ドイツ語を喋れるようになるにはかなりの修練の時間が必要です。

さらに留学するとなれば、経済的な問題も生じてくるでしょう。

 

それを単順に「夢の告げ」と考えて、たいした努力もせずに無謀な挑戦をすると、大きな失敗をする危険があるので注意が必要です。

 

3、警告夢 

 

これは、普段の生活や考え方に対して、改善点があることを伝えている夢です。

「補償の夢」の一種とも言えるでしょう。

 

警告夢は怖い印象を受けますが、考え方や受け止め方を変えれば、自分自身の間違いや思い違いを正してくれる有難い夢になっていくのです。

 

4、予知夢 

 

これは先に見てきましたように、文字通り未来を予知する夢です。

「展望的な夢」や「警告夢」と似ている部分もありますが、質的にまったく違ったものとなります。

 

 

5、前世の夢 

 

前世の夢は、前回の記事で書きましたように、小さい子供の場合は、前世の夢を見ている場合があります。

なぜなら、前世と現世との時間の間隔が短いからです。

 

子供によっては、前世と現世の区別がつかず、前世の続きを生きていると思っている場合もあります。

 

前世において、「未解決な問題」を持ち越して生まれてきた場合に起こるとも考えられるようです。

 

【参考記事】前回の「前世の夢」の記事は ⬇︎

輪廻転生・・・前世の夢を見たとき

 

6、夢のお知らせ 

 

これは、先に紹介したような虫の知らせというものです。

警告夢や予知夢に似たものもあるようです。

 

4、おわりに 

 

以上、今回は、夢について考えてきました。

 

夢にはいろいろな側面があります。

 

自分や人が見た夢に対して、それを単純に「夢のお告げ」であると解釈すると、おかしなことになってしまいます。

 

また、フロイトの精神分析などをごく表面だけかじって、

「その夢に出てきた棒は、性の抑圧意識から出てきた、男性器の象徴だ」

といった解釈をしてしまうのもどうかと思います。

(その解釈が当たっている場合もありますが)

 

 

そうはいっても、

夢を見ることは、さまざまな自己発見につながる

ようです。

 

今日、このブログを読んで「夢」の重要性を感じた方は、これからいろいろと面白い「夢」を見るかもしれませんよ。

 

みなさんもこれから、ワクワクするような「夢」ライフを楽しんでみませんか?

 

 

【参考文献】 『ユング心理学入門』(河合隼雄著、岩波現代文庫)

 

 

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